◇池田家文庫 資料番号S6―116(以下「池田家文庫 資料番号」は略す。)
〇下左写真は表紙、真ん中は第1頁 右端が出陳票。
〇本書は他の二書および『復古記』『大日本外交文書』と比較すると脱字、誤記と思われる部分が多い。そのため、これだけを読むと意味が分かりにくい場合がある。
〇昭和13年に神戸大丸で開催された「瀧善三郎正信を中心とする神戸事件回顧展」の出陳票が挟んである。同展示会の出陳目録にある『瀧善三郎神戸一件 日置氏記録ノ写』ではないかと思われる。
参考:『瀧善三郎正信を中心とする神戸事件回顧展記念帖 昭和13年6月21日―26日』主催・神戸史談会、後援・大阪朝日新聞社神戸支局、会場・神戸大丸。(岡山市立図書館蔵)
◇S6―123
〇下写真左は表紙、右が第1頁。
◇合冊形態のS6―115の3番目の文書。なお、S6―115には、収録されている文書の標題が表紙に列挙されており、統一標題はない。岡山大学池田家文庫マイクロフィルム目録データベースシステムで表示される標題[滝善三郎神戸一件文書]は目録係が記したものであると思われる。(同目録データベースシステムでは、「瀧」は「滝」と表記される。目録作成時の漢字表記ルールによると思われる)。
〇下左写真は合集形態の『[滝善三郎神戸一件文書]』の全体表紙、真ん中は区切りの内表紙 右端が第1頁。
〇この3点の文書相互は細かな文字および表記の違いはあるが、事実確認に影響を与えるような相違は見られない。
ただし、前記のように転記あるいは編纂する際に担当していた者が書き加えたと思われる朱書の部分が他では墨書で記述されているなどの相違がみられる。三者のあいだで転記された可能性も検討したが、墨書と朱書の比較では、相互に転記されたと確認できなかった。
〇3種の資料の内容はほぼ同じであるが、「慶応四年神戸事件」について知るには、S6―123およびS6―115が適切である。