瀧善三郎神戸事件日置氏家記之写同人遺書并辞世之歌

【解読文頁二 補注】

[一]衝突に至る経緯と内容を記したものである。岡山藩から日置帯刀名で新政府へ報告したもの(『復古記』などに収録。本書、解読文頁三「一 御始末御書上」を参照)と表現が異なる。
 また、原典が同じものを転記・編纂したと思われる『[滝善三郎神戸一件文書]』(池田家文庫 資料番号S6―115)の三番目に納められている「瀧善三郎神戸事件日置氏ノ写 同人遺書并辞世ノ歌」と、瀧善三郎が「鉄砲」と声を上げる経緯が異なる。
同書では、「左手人家ヨリモ壹人短銃ヲ以テ狙掛」という文章があり、『復古記』の記述に瀧の名前を入れたような形になっている。

[事物と地名]
深江村:森村の南、西国街道の南側に位置し、浜街道が村中を通過する。日置隊の当初の目的地のひとつであったと思われる。