瀧善三郎神戸事件日置氏家記之写同人遺書并辞世之歌

【解読文頁十一 補注】

[一]「名をやあけなむ」:本書の記述と帯刀が後年著した『岡山藩家老日置忠自筆御用書上』(神戸市立博物館蔵)および東山霊園内の瀧善三郎墓碑に記載された「名をやながさん」、『故瀧正信殉国事歴』(池田家文庫 資料番号S6-121)、『井上金蔵日記』(池田家文庫 資料番号S6-121)の「名をやのこさん」など幾通りかの伝承がある。
瀧善三郎の辞世の歌について三角マーク

[人物]
日置忠信:池田貞彦(伊勢)の弟。慶応二年、日置帯刀の養子となる。

[事物と地名]
死或重於泰山軽於鴻毛:人固有一死、或重於泰山、或輕於鴻毛、用之所趨異也、太上不辱先、其次不辱身。其次不辱理色。其次不辱辞令。(中略)最下腐刑極矣、極矣。(以下略)司馬子長「報任少卿書」
 同書は罪を得て死刑の宣告を受けていた任安から司馬遷への手紙の返書。
 『文選』下[中国の古典二四]付属資料頁二一・本冊頁九三。(返り点などは省略)。