日置帯刀摂州神戸通行之節外国人江発砲之始末書 6

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日置帯刀摂州神戸通行之節外国人江発砲之始末書の6ページめ

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*** 解読文 ***

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巨細之儀目撃不仕候得共、元来不慮
之事より差起り候義ニて、公使館を襲撃
仕候様之考ハ決て無御座、乍併其場之勢
自然弾丸飛至候哉ハ難斗奉存候旨
右隊長共より申出候、此段奉申上候以上

二月[注①]
一 左之通御達
備前少将家来
日置帯刀
神戸通行之節、従卒共外国人ニ対し
暴発、不容易所業ニ付、被所罪科候旨
全同人下知不行届之事被
思召候間、謹慎為致置候様被
仰付候事

二月[注②]
宸襟ニて
御沙汰之趣謹て奉畏候、右御請奉申上候、以上


【注①】日置帯刀への謹慎命令。当文書十三頁、三十六頁に同文あり。また、復古記第一冊巻二十七ページ七九一に同文がある。続けて、『本来この文書は藩主茂政に通達したものであるから、
 備前少将
家来日置帯刀神戸通行之節・・・
ではないか』と補足が記されている。
【注②】帯刀謹慎の請書を小さな字で補記してある。 本文書十四頁に通常の大きさの文字での記述がある。そちらが正規のものに近いと思われる。十四頁注①参照。 次の解読文へ

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*** 口語文 ***

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詳しくは目撃出来ておりません。ですが、元来思いもつかない事態から起きたのであって、公使館を襲撃するなどとの考えは毛頭ありませんでした。しかし、その場の勢いで自然に弾丸が飛んでいったかどうかは分らない、と右事件に関係した隊長達から報告がありました。このことを申上げ奉ります。

  [〇日置帯刀の謹慎命令]
 二月
一 次の通りお達し
 備前少将家来 日置帯刀へ
 神戸通行の際、従卒達が外国人に対し、暴発したのは不容易なことである。罪科に処せられるのは、全く帯刀の指揮が不行き届きであることと思し召されたためである。その結果、謹慎させておくよう仰せつけられた。

  [〇日置帯刀の謹慎受諾]
二月
朝廷からのご命令の内容、謹んで畏れ奉ります。
前記のご命令、お請け申上げ奉ります。以上。


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