日置帯刀摂州神戸通行之節外国人江発砲之始末書28

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日置帯刀摂州神戸通行之節外国人江発砲之始末書の28ページめ

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起候義ニ付、帯刀義ハ山手へ引揚物分レニ相成申候
右ニ付同月十四日左之通御届
此度西之宮御警衛被仰付候付、人数出張為[注①]
致候処、去ル十一日家老日置帯刀同勢召連摂
州神戸町通行之砌、外国人より理不尽之所業
有之候処より、互に及発砲候段申越候、委細
之儀ハ帯刀より可申上候へとも、右之趣、不取敢
御届申上候、以上
正月十四日備前少将
右ニ付、京都詰合之者共太政官代御役員へ此[注②]
度之事件ニ付、外国人ト応接之義、於当藩
取計可申哉之段、奉伺候処、此度ハ於
[朝カ]廷御取扱相成候間、此旨御受致候哉御尋ニ付、
早速国元へ申遣候

一 正月十九日於京都長谷三位殿より左之通御達[注③]
日置帯刀


【注①】岡山藩主からの報告。復古記第一冊巻十九ページ五五八、『〇池田茂政、日置帯刀、神戸駅争闘ノ事ヲ上申ス。』大日本外交文書第一巻第一冊『九六 一月十四日 池田茂政(岡山藩主)ヨリノ届書』ページ二二六から二二七。
【注②】外国人との折衝を朝廷が行うことを岡山藩受諾の確認。同趣旨の文が三十二頁にある。そちらには藩情の説明が続く。
【注③】日置帯刀への招集状。当文書三頁に同文あり。同頁注①参照。
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起こったことなので、帯刀は山側へ兵を引揚げ、そのままになった。
これについて、正月十四日に次の通り御届
  [〇岡山藩主からの報告]
 この度、西宮の警衛を仰せ付けられたので、部隊に出陣させました。その後、去る十一日に家老日置帯刀が一隊を引き連れ、摂州神戸町を通行していた際、外国人が理不尽の行動をしかけて来ましたので、お互いに発砲するに至ったと報告してきました。詳細は帯刀から申上げるべきですが、以上のことを取り敢えずお届け申上げます。
 正月十四日備前少将

  [〇外国人との折衝を朝廷が行うことを岡山藩受諾の確認]
 このことにつき、京都に詰めていた者達が、太政官代のお役員へこの度の事件について、外国人との殺生を当藩で取り計らうべきか伺い奉ったところ、この度のことは朝廷が取り扱うことになった、このことを(岡山藩は)受諾するかどうかお尋ねになったので、早速国元に申し遣わしました。

  [〇日置帯刀呼出]
一 正月十九日、京都に於いて長谷三位殿より次の通りお達し
日置帯刀


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