日置帯刀摂州神戸通行之節外国人江発砲之始末書37

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日置帯刀摂州神戸通行之節外国人江発砲之始末書の37ページめ

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*** 解読文 ***

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思食候へとも実ニ不被為得止候段、厚御諭解
被為在、此上ハ、本人初帯刀並吏卒ニ至迄、能々
申諭、甘ンシテ罪ヲ請候様、被
仰出候
右ニ付、京都詰合之者神戸表へ罷越帯刀
家来共へ
御趣意之趣詳々申聞斯迄厚キ
叡慮を奉蒙以上ハ、為国家弥感発
御国威不相汚様、覚悟可有之段、及説諭
候処、本人初一同甘心仕候

一 同四日左之通御達[注①]
備前家老日置帯刀、去月十一日神戸通行
之砌、外国公使ニ対し発砲致し候ニ付於
朝廷以公法御処置、号令致し候士官
死罪、帯刀謹慎被
仰付候間、為心得申達候事


【注①】二月四日に出した山陽道諸藩への通達。当文書二十五頁に同文あり。注①を参照。 次の解読文へ

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*** 口語文 ***

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思われているが、実にやむを得ないことだということを、丁寧にご説明された。この上は、本人始め帯刀並びに吏卒にまで、よくよく申し諭し、甘んじて罪を請けるよう、仰せ出された。
 このお話を京都詰合の者が神戸表へ行き、帯刀の家来達へ御趣意の趣きを詳しく申し聞かせた。ここまで厚い天皇のお心を蒙る以上は、国家のためにいよいよ発奮し、国威をを汚さないよう、覚悟すべきである、と説得したところ、本人始め、一同感じ入りった。

  [〇山陽道諸藩へ事件の概要を通達]
一 次の通り、お達し
 備前家来の日置帯刀、先月十一日、神戸を通行した際、外国公使へ発砲した。このことを朝廷が公法を以て処断され、号令した士官は死罪、帯刀は謹慎を仰せ付けられた。心得のために連絡する事。


【補注】
 神戸表の帯刀家来 : 日置帯刀の一隊は、当初打出陣屋に配置され、その後森村に移動した。この時は、森村に分散して宿泊していたと思われる。(津田孫兵衛書簡「辰正月廿四日西宮より早朝達」、日置英彦奉公書八)。 次の口語文へ

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